お正月に実家でボーっとテレビを見ていました。
すると見覚えのある建物が・・・・。
それは『甲子園ホテル』でした。
何年か前の見学会に参加し、沢山写真を撮らせていただきました。
細かなところまでデザインされていて好きな建築の一つです。
現在は甲子園会館として武庫川女子大学の教育施設として再生されています。こんな建物で勉強できるなんて武庫川女子大の学生は幸せですね。
設計は、遠藤新、フランク・ロイド・ライトの愛弟子。
このホテルは昭和5年に竣工しているのですが、時代の影響でホテルとしては14年ほどで終わってしまっています。
その当時の図面や、建築の様子が実写として記録に残っているのを見ることができ、とても感動しました。
遠藤新が設計した建物は、沢山現存しているようですが、だんだんと減ってきているのはとても残念です・・・・。ある遠藤新設計の住宅に住む高齢のとても上品なおばあさまは、『生まれてから一度も他の家に住んだことがなく、この家が私の日常。私が生きている間はここに住み続けるわ・・・』というような事を話されていました。遠藤新が聞いたら心から喜ぶに違いありません。
建てては取り壊される運命にある建築。
誰に所有されるかで、大事にされ残っていくか、経済的な理由で壊されるか。どちらがいいとか悪いとかではありませんが、切ないですね。
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